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【2023.9.9】人生経験が醸し出すリアリティ

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  劇団というと近年は大学の演劇サークルが母体となっていたりで、比較的同世代が集っていることが多いのではないかと思いますが、このチームは20代から70代まで幅広い年齢層が集うユニークなチームです。歴史のある劇団だとベテランは重鎮扱いされることも多いですが、このチームは年配の方も若者も差のない関係で、そうした人たちが等しい立場で作品作りしているのは見ていて気持ちのいいものです。 さて、写真は夫婦と息子のシーンを作っているところですが、見た目にも自然ですよね。この親子のシーンなどで話される内容は経験が反映されやすいからでしょうか、即興なのに実感がこもっていて説得力を感じます。  

【2023.9.2】キャラクターを活かす

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 エチュード(即興演技)をしながら、作品の素材を探る練習が続きます。今日は仮の構成を基に即興を行なっていきました。即興しながら試したり確認しているのは、台本の元になるストーリーのネタとともに、出演者(その人が演じているキャラクター)と他のキャラクターとの組み合わせです。 演劇はアクションとリアクションが基本ですから、面白そうなキャラクターが登場して、一人で何かしても必ずしも面白くなるわけではありません。相手役の反応などによって面白さは変化していきます。即興を繰り返しながら、どの組み合わせがより面白くなるかも見ていくわけです。比較的一般的な演劇の創作方法は、台本(脚本)が完成したのちに配役を役者に割り振り、俳優は「役作り」という作業をしながら、台本に書かれた状況をどう面白く魅力的にするかを練習で作っていきます。しかし、村上さんの場合は、台本を書く前に、キャラクターの相性や設定を即興演技の練習で試して「今回の役者さん達」で作る最も面白い(と思われる)組み合わせや、場面設定、キャラクター設定などを活かして台本を書くという手法をとります。村上さんはそれぞれのキャラクターがより活きるような組みあわせ(場面での絡み、設定)を見つけるのが上手く、こうした方法を取っているのもうなずけます。