【2023.6.3】セリフと芝居の流れ

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たぶん多くの演出家がセリフの掛け合いについて「呼吸が大切」とか「間(ま)が大事」とかいうことを言ったりします。村上さんもそうしたことを稽古場で言ったりします。今日のワークは「それってどういうこと?」を体験しながら理解してもらうためのものでした。
 説明するのはちょっと野暮ですが、例えば「わずかでも衝撃を与えると爆発する爆弾が入っている」想定のバックを隣の人に手渡ししながら、関係のない会話をするワークをしました(写真)。こうした状況で発する言葉は、発語のしかたも、間や語り口調も、同じ内容をリラックスして話す時とは変わってきます。セリフを覚えようとする時、セリフ(書かれた言葉)の内容にとらわれてしまいがちです。しかし例えばこのワーク場合、セリフがこのシチュエーションで話されるからこそ面白くなることを理解できていることが大事です。「わずかでも衝撃を与えると爆発する爆弾が入っている」カバンを渡さなければならないという状況で、そうなった時の体の具合(息が詰まっていたり、手が震えるような感じなど)を作った上で、そこの状態で発語することです。村上さんはよく「芝居の流れ」という言葉を使いますが、それはストーリーの流れというだけではなく、シーンの中で登場人物がどのような状況に置かれていて、それがどのように変化していくか、関係が変わっていくか、緊張が強まったり、緩んだりするかといった変化の流れのことを表しているのだと思います。セリフだけで流れが変わるのではなく、他のきっかけで変化することも多々あります。先ほどのワーク場合、カバンを渡し終えた時とかです。カバンを渡し終えれば緊張がほぐれますよね。そんな時話し方も変わる気がしませんか?
そうしたことが芝居の「流れ」を形作っていて、そうした流れをつかんだ上でセリフを覚え、発することが大事ということなのだと思います。
さて、写真では伝わりませんが、この状況で関係のない会話をするのは、不自然ですが見ていて飽きません。これこそ演劇的ですよね。

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