【2023.6.17】小道具の活用


 お芝居で使う、持って移動できる道具を「小道具」と言います。お芝居を演じる上で、小道具は色々役立ちます。「役立つ」というのは、使い方で芝居を面白くしてくれるのです。
例えば小道具で、登場人物の感情や、心の動きを実に自然に、端的に表現することだってできます。今日の練習ではそんな小道具の扱いに焦点を当てて練習しました。与えられた短い台本は「カフェで繰り広げられる男女のもめごと」のシーンです。これを小道具を活用することを意識して練習しました。(写真はコーヒーカップに見立てた代用の小道具、紙コップです)

さて、コーヒーカップをもてあそびながら台詞を語るのと、机に置いたまま台詞を語るのでは、印象は違いますよね。ちびりちびりコーヒーを飲むのと、一気に飲み干すのでも随分違った印象を与えるでしょうし、他の人がコーヒーを飲む中で、出されたコーヒーに一切手を付けなければ、それだけで何かが感じ取れます。台詞は原則変えてはいけませんが、台詞を変えなくても小道具の活用しだいで、芝居のリアリティや深みが増すのです。またト書きに小道具の扱いが書かれている場合は、しなければいけないのですが、それをどのように行うかも役者の創造性が発揮できて楽しいところです。例えば「バックから封筒を取り出し、相手に渡す」と書いてあった場合でも、渡し方は幾通りもあります。ゆっくり渡す、さっと渡す、押し付けるように渡す、などなどいろんなパターンを試せます。ト書きに指定が無ければ、役者の工夫できる範囲はより広がります。小道具の登場で、場の空気が変わるなんてこともよくありますよね。このように、せっかく登場する小道具はいい感じに活かしてあげたいものですね。


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