【2022.12.3】違う視点

 

演出の村上さんが急遽お休みとなったため、黒木陽子さんに来ていただいて、セリフ(台本)が与えられた時の練習法についてワークショップを行いました。黒木さんは二度目の登場です。

以前から紹介しているように、村上さんの創作手法は「エチュード」と言われる即興を繰り返しながら、最終的にセリフを上演台本にまとめていくという方法です。なので、最初から台本が渡され、配役が振られ台本をもとに一から演技を組み立てる作り方とはちょっと異なりますが、台本の理解や与えられた台本から「面白さ」を生み出していくことはこの方法でも変わりません。このチームでも最終的には「台本」をもとに作品を仕上げることになるので、どのように台本と向き合っていくかは大切です。

 さて、今日行っていただいたワークの本質は、「役者も考える、創造する」ということではないかと思いました。役者さんはなかなか思い通りになってくれない自分の体を使って、なんとか役を演じようとするものです。そんな時ついつい自分一人でやろうと思いがちですが、相手役とのやり取りや関係から「役」の個性は見えてきます。「役をつかむ」などと言いますが、役の個性を活かすことで、やりとりが変化し、シーンが面白くなったりします。そのために役者どうしでも考えたり、ディスカッションしたり、アイデアを出したりすることが大切です。黒木さんのアドバイスの中で印象的だったのは「真面目にやりすぎて、固くなる(なっている)時に、ふざけた練習をしてみるのもいい」ということでした。演出家の要求に応えよう、応えようとしてうまくいかない時など、リラックスして視点を変えてみてもいいんじゃないでしょうか。役者達だけで自主的に練習する時など役立つと思います。

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