【2022.11.19】代役を楽しむ
以前からレポートしている通り、村上さんの創作の特徴は即興(エチュード)を基に台本を完成させていくことです。なので、あるシーンの設定が演出家から示されたのちに、そこに登場すべき人物たちに起こりそうなことや会話を即興で演じてみながら稽古が進行します。
しかし、いろいろな都合で稽古を欠席する人などがいる場合、代役として他のメンバーがその人の役を演じたりします。プロの現場ではあまりこうしたことはないでしょうが、限られた稽古時間の中で創作を進展させる必要もあり、ここでは割と頻繁に代役の出番があります。でもこの代役が案外面白い場合があります。代役の気楽さからのびのびと演じられるからかもしれません。私も役者をしていた時、稽古で代役をしたこともありましたが、「人の役だしなぁ」とちょっと消極的になっていました。でも、稽古で大切なことはその場にいる人たちで面白さを作っていくことです。もちろん本来の役の人でしか出せない面白さもあるでしょうけれど、違う面白さが見える場合もあります。代役が充実すれば、芝居はもっと厚くなるかもしれません。
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