【2022.7.9】Q and A

演劇は 台本をもとに演じることがおおいので、台本をどう読み込むかは多くの役者が考えるテーマですよね。内容的に理解できていることはもちろん大切ですが、演技するうえでは会話として書かれていない、言外の部分が大事になるので、演じる人物がそのときどういう状態なのかや、意識がどこに向かっているかなど、役者自身がよく読み込んで人物造形をふくらませたりします。

 今日行った分析はどちらかというと「その会話」は「劇」をどう面白くしているか。ということです。劇作家が劇の内容ではなく、劇の流れをどう作ろうとしてその会話を書いているか・・・みたいなことだと思います。役者視点というより劇作家視点で分析してみる感じでしょうか。

村上さんからそうした説明を聞いたうえで、台本読みをしてみました。それで演技がうまくなるかどうかは分かりませんが、台本はこんなことを意識されて書かれているんだ・・・と知らなかった部分に目が開かれます。

今日村上さんから説明して頂いた例の一つは、会話の中の「Q and A」です。登場人物どうしの会話で1人が質問し、もう一人がどう答えるかという部分です。会話の中にはよく出てきますよね。

質問に対して「否定する」会話の場合、芝居としてはテンポが上がる傾向になります。見ている人に与える印象は「不安定」な印象です。つまり関係がぎくしゃくしていたり、何かありそうな印象を与えます。逆に「肯定する」会話の場合、お芝居のテンポは落ちる傾向になります。そのシーンに安心や安定を感じさせます。
作家は、テンポアップしたいところでは、否定し、落ち着かせたいときには肯定する台詞を書いたりするわけです。

今度お芝居見るときちょっと意識してみてはいかがでしょう。
劇作家視点でお芝居を楽しめるかもしれません。

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